2012年1月19日木曜日

ジミーハナザワのおススメ書籍

孫子の兵法

中国古典の兵法ながら現代の戦争 湾岸戦争などの作戦の思想になったり
もしくは現代の経営思想の基本になっています。

核燃料工学 三島良績

核燃料工学のバイブルとして有名 
現代、日本語だけではなく、韓国語にも翻訳されています。


戦争論

「戦争全体は人間の弱点を前提とし、この弱点に目をつける」。「正しい方針を立てる人のみが奇襲できる」。まるでグリン・スパン元FRB議長の演説のように難解で含蓄のある表現が多いのは事実。誰でも読み進められるような本ではない。ただし、説明は冷徹なくらい論理的で、それゆえ回りくどく長くなっているだけである。よって、その点に慣れてばくれば、むしろわかりやすくさえ感じる。 

ただ、古くから世界の軍関係者に愛読されてきた名著であるものの、大量破壊兵器やハイテク兵器が幅を利かせる時代の常識からすると、率直に述べて、もう古い。 

一方、「合理的目的が附加されれば大胆さは容易に発揮される」というような指摘は戦争だけに限ったものではなく、むしろビジネスマンにとって参考になる部分が多いかもしれない。実際、「上級軍人に必要な知識は、特殊な才能による考察、つまり研究と熟慮によってのみ獲得することができる」「批判とは理論的真理を実際の事件に応用すること」というような点や、あるいは、戦略と戦術の定義と位置づけと意義などは、けして軍事に限ったことではない。 

簡単な本ではないが、読み解きながら時々姿勢を正したくなるような著作である。

悲劇の発動機「誉」―天才設計者中川良一の苦闘

陸海軍の航空技術部門や政商中島に率いられたワンマン企業の実態がどうだったか。「省あって国なし、局あって省なし」的矛盾と戦略の欠如。功を急ぐ権力者の性急な指示や現場への介入。本来の目的や本質を外れた技術閥的対立と棲み分け的乱立。現場知らずのエリート設計者の偏重。技術スタッフの対症療法業務への乱用と消耗。窓際に居並ぶ天下り。脈絡のない技術導入や性急で際限なくくり返す新機種の投入。…実は、その血脈が戦争を越えていまの日本にも受け継がれていて、戦後の高度成長や技術立国の神話にもかかわらず、いまもどこかで同じような悲喜劇が現実にくり返されている。



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